From:堀口寿人
金沢の庭園でお茶を飲みながら
今から話す内容は、あなたにとって、とても重要な内容になるだろう。
おそらく、あなたは今後いろんな願望を実現していく人だ。この記事にたどり着くような勉強熱心な、あなただから間違いない。そのときに、今回の内容はとても役立つ。
というのも、今回は、願望実現に絶対不可欠な4つの要素と、願望実現のためのワークをやるからだ。ワークは小手先のものじゃなくて、あなたの思い込み(潜在意識)に働きかけるものだ。だから、きっと深くささる。
この記事を読んで実践してもらえれば、願望実現の方法や、願望実現に必要なものがよく分かるはずだ。また自分がすでにたくさんの願望を実現していることにも気づくはずだ。
ということで、まず最初に願望実現とはどんなものかを、見ておこうと思う。
「何当たり前のことを」と思うような内容かもしれないが、僕たちは意外とその当たり前の事を忘れて失敗しがちだ。だから、せっかくの機会だからじっくり読んでほしい。
願望実現の3つの側面
はっきり言おう。僕たちが願望実現に失敗する場合、次のどっちかのパターンしかない。
- 願望が現実的じゃない(ふさわしくない)
- 行動が現実的じゃない(ふさわしくない)
いくらあなたに行動力があっても、願望があまりに現実離れしていたら、願望実現は難しい。
逆に、あなたが実現できそうな現実的な願望を持っても、願望を実現するために必要な行動をしなければ実現しないということだ。
でも、さらにもう一つ。忘れられがちなもっと重要なものがある。
「思い込み」だ。
思い込みとはあなたの潜在意識、考え方の根っこのことだ。僕たちの行動や考え方は思い込みに支配されている。
もし、あなたが「自分には願望実現できない」という思い込みを持っていたとしたら、適した計画は作れないし、適した行動もできない。
まとめると、願望実現には
- 計画
- 実行
- 思い込み
の3つの側面がある。ということで、まずは計画から見ていこう。
願望実現のための計画の作り方
計画を立てるときの心構え
家を建てるところをイメージして欲しい。
家は、必ず設計士がまず設計図を作り、それを見て大工が実際に建てるという流れになっている。
もし、設計図がなければ、大工はどうなるだろう?
ご想像の通り。どんなに腕のいい大工も、まともに家を建てられない。
じゃあ、設計図にはどんな情報が書かれているのだろうか?
ざっと言うと、こんな情報だ。
- 家の完成イメージ
- 家の建て方
完成イメージが最終的なゴール(願望)で、家の建て方がゴールに至るまでの過程だ。この2つが合わさって設計図になる。設計図は言ってみれば、家を完成させるためのマニュアルなわけだ。
同じように、願望を実現するためには、
- 自分の願望
- 願望を実現するまでの過程
をマニュアルに落とし込まなければいけない。これが計画である。
計画(マニュアル)を立てる方法
願望実現のためのマニュアルのつくり方は、別の記事に詳しく解説してある。だから今回は省略する。
詳しくは「大きな目標を達成する人が必ず意識している計画の立て方」を参考にして欲しい。
願望実現のための実行のし方
実行するときの心構え
マニュアルができたら、それを実行する。これは、家で例えると、大工さんが設計図(マニュアル)を見ながら、家を建てていく作業だ。
ただ、このときについ陥ってしまうのが、「マニュアル通りに実行しないで挫折する」というケースだ。
いくら、願望実現のためのマニュアルを作っても、それを一つずつ実行していかなければ、願望実現はない。
でも、実際に僕たちは、その時のやる気とか、気分とかに左右されてしまうものだ。
その結果、必要なマニュアルに書いてあることをやらなかったり、全く別のことをやってしまったりする。
これが、願望が実現できない最大の理由だ。(だから能力はあんまり関係ない)
僕の昔の知り合いに、会うたびに、違う願望を語る社長がいた。
- 田舎の野内にドッグランを作りたいんだ
- 山を散策しながら、お茶やお茶菓子を楽しめる、テーマパークを作りたい
- ビニルハウスを利用した農村カフェをやりたい
など、どれも魅力的なアイディアばかりだった。僕も毎回聞いた時はワクワクした。
でも、その社長は、願望がコロコロ変わってしまったため、必要な行動が追い付かず、結局どれ一つ実現していない。
そんなケースに陥らないために、今回の願望実現の4つの要素はぜひ覚えておいてほしい。あなたが自分が作ったマニュアル通りに行動するのを助けてくれる。
ちなみに、この4つの要素は、仏教で2500年前から「変わらない4つの願望実現の真実」として受け継がれてきたものだ。
願望実現の実行に不可欠な4つの要素
意欲
まず、一つ目の要素は意欲だ。仏教の経典には「chanda(チャンダ)」と書かれている。チャンダには、ワクワクとか、好きとか、楽しい、やる気みたいな意味合いがある。
例えば、子供はスーパーマリオで何度死んでも、ずっとやっている。クリアするまで。それは、単に楽しいからだ。楽しければどんなに失敗しようとも、ずっとやり続けられるわけだ。
努力
次は、努力だ。仏教の経典には「viriya(ヴィリヤ)」と書かれている。ヴィリヤには忍耐とか、勤勉とかそういう意味も含まれる。要するに、辛抱強く続けるという意味だ。
暑くても・寒くても、気分が乗っていても・気分がのらなくても、一度決めた事はやるわけだ。
集中
3つ目は、集中だ。仏教の経典には「citta(チッタ)」と書かれている。チッタはもともと「心」という意味だ。でも、そこから派生して「心を向ける」という意味もある。そう言うわけで、心を一つに向けて集中させることがチッタだ。
心は本来注意散漫だ。いつだって新しい刺激を求めて、あちこち飛び回っている。その心を一つの対象にギュッとまとめることができれば、すごいパワーを発揮してくれる。虫眼鏡で日光を集めれば紙も燃やせるように。
思考
最後は、思考だ。仏教の経典には「vimamsa(ヴィマンサ)」と書かれている。ここで思考というのは因果関係で考えることだ。
因果関係で考えるというのは、目の前のできごとに対して
- 何でそれが起こったのか?(原因を調べる)
- どうやったら望む結果を得られるか?(結果を調べる)
の2つで考えることだ。
これだけ、ちょっと抽象的で分かりづらいかもしれないね。
例えば、僕は30歳を過ぎたころから体質が変わって、よく悪寒に悩まされるようになった(できごと)。
まず、それに対して、何でそういうことが起こったのか考えた。すると、「たぶん運動不足だろう」と気づいた(原因を調べる)。
じゃあ、どうしたら悪寒がしない健康な毎日が送れるかを考えて、「毎日散歩したらどうか?」と思いついた(結果を調べる)。
ということで4つの要素を見てきた。この4つの要素は全然バラバラに思えるかもしれない。
でも、実際は1セットだ。
事実、僕は、この4つが一セットだということを何度も体験している。
願望実現の4つの要素は一セット
例えば、すごくやる気がなくて、ブログを書きたくない日がある。そんな日は、僕の心には、意欲も、努力も、集中も、思考もどれもないわけだ。
ただ、ここでちょっと強引にでも努力してブログを書き出してみるわけだ。すると面白いことが起きる。
急にブログを書くのが面白くなる(意欲)。そして、さらに「次こういう事を書いてみよう」とアイディアが思いつく(思考)。もちろん、そうなるとブログを書くことに集中する(集中)。
こんな経験が何度もある。
だから、もしあなたがやる気がないとか、挫折しがちだとか思うなら、この4つの要素のどれか一つでも100%にしようと考えて欲しい。
そのときの、おすすめは、自分の得意な要素を活かすことだ。
例えば、僕は、努力という要素が得意だ。だから、行動力が出ないとき、無理にでも努力することで乗り切れる。
でも、もし、あなたが意欲の要素が得意であれば、今やっていることをゲームにして楽しむことを考えるのもいい。
もし、あなたが集中の要素が得意であれば、静かで集中しやすい環境を整えるのもいいかもしれない。
もし、あなたの得意要素が、思考であれば、今やっていることを「どうやったらうまくいくのか」と分析的に考えるのもいいだろう。
そうやって、あなたならではの行動力が出ない時用の、対処法を一つ持っておくと便利だ。そうすれば必ずこの4つの要素をセットで味方にできる。
願望実現に適した思い込みを作るワーク
なぜ願望実現に思い込みが必要か?
例えば、
- 自分は願望を次々に実現できる人間だ
- 自分は願望を実現できない人間だ
という、2つの思い込みがあるとする。
この場合、どっちの思い込みを身に付けた方が、願望が実現しやすいか、直観的に分かるだろう。この差は、あなたが考えている以上にメチャクチャ大きい。
思い込みが願望実現モードに変われば、あなたはいつでも「自分は願望を実現できる人間だ」と思えるようになる。そして、あなたの考え方も行動も全てが、その思い込み沿って調整されるわけだ。
ワークに取り組む心構え
最初に知ってほしい事は、「あなたは小さな願望はいつだって実現している」という事実だ。それも、毎日、毎日、毎日、毎日、毎日・・・
- 職場に行こうと思って、実際に行けたなら、それは願望実現だ
- 好きな本を買おうと思って、本屋さんでそれを変えたなら、それは願望実現だ
- コンビニで肉まんを買おうと思って、実際に買えたなら、それは願望実現だ
- 仕事終わりに友達と会う約束をして、実際に会えたなら、それは願望実現だ
- 今日晩御飯を食べようと思って、実際に食べられたなら、それは願望実現だ
- 支払いをしに銀行に行って、実際に支払できたなら、それは願望実現だ
- 今日疲れたから寝たいと思って、実際に寝られたなら、それは願望実現だ
こんな感じで考えていくと、キリがないほど、あなたはすでに願望を実現しているわけだ。
この事実を「そんなの当たり前」で済ませてはいけない。というのも、どんなに大きな願望実現も分解すれば小さな願望実現の集まりだからだ。
山をイメージして欲しい。
富士山のような巨大な山でも、分解していけば、一粒の砂だ。
いきなり富士山のような山を作るという願望を実現するのは難しい。でも、一粒の砂を集めてくるという願望なら誰にでも実現できる。あなたにも僕にも。
だから、その一粒の砂をバカにしてはいけない。
そういうところから、間違った思い込みを改善して、あなたの自己イメージをグンとアップさせるワークを今からやろう。
やることは簡単だ。
ここで補足だけど、「簡単=役立たない」というのも、間違った思い込みだ。そこには何の根拠もない。
例えば、「歩く」という行為は簡単だ。でも、歩くことで僕たちは好きな所へ行けるし、身体も健康になる。「歩く」という行為は僕たちが生きるのにすごく役立っている。
「食べる」という行為も簡単だ。でも食べないと死ぬ。どれくらい役立っているか言うまでもない。
ということで、「簡単=役立たない」という思い込みを小脇に置いて、順番にやってみよう。
ワーク1、実現した願望をリストアップ
あなたがこの一週間に実現した願望を100個書き出してみよう。どんなに小さな願望実現にも意味がある。一粒の砂をないがしろにせず、全部書き出そう。
トイレがしたくて、トイレで用を足せたというのも願望実現だ。身体の機能が壊れていたり、トイレがなければこの願望を達成できないのだから。
ワーク2、実現した願望を声に出す
次は、さっき書き出した願望を一つずつ声に出して発生してみよう。声に出すことでより記憶の奥深くに根付きやすくなる。
このことは心理学的にも分かっているので、間違いない。さあ、やってみよう。
ワーク3、これから実現する願望の種類を揃える
実現した願望を書き出したことで、自分が色んな願望を実現していることが分かったと思う。
じゃあ、これからもあなたは色んな願望を実現していくわけだけど、これからは次のことに注意するようにしてほしい。
「今から実現する小さな願望は、将来実現したい大きな願望につながりますか?」
どういう事かというと、例えば、僕は将来心の専門家として、もっと世の中に影響力を与える存在になりたいという大きな願望がある。
そのために、「記事を書く」という小さな願望を、ちょこちょこ実現するようにしている。
というのも、「記事を書く」という小さな願望は、「心の専門家として、もっと世の中に影響力を与える存在になりたい」という大きな願望につながっているからだ。
4つの山を同時に完成させようとすると、1つの山を完成させる場合に比べて4倍時間がかかる。
このやり方も悪くないけど、4つ山が完成するまでものすごく時間がかかる。
そうなると、「もう自分に山は完成させることができない」と思って、挫折してしまう。これが一番ありがちな挫折のパターンだ。
ちなみに、山とは大きな願望の例えだ。
人生は短い。実現する願望の種類を一つに揃えて、一つの山を優先的に完成させた方が、効率的だ。
ということで、どの山に集中して、小さな願望を実現していくかを決めて欲しい。これが明確になれば、大きな山を完成させるまでにかかる時間が大幅に短くなる。
まとめ
願望実現には、次の二つの側面がある。
- 願望実現に必要なマニュアルを作る計画の側面
- 願望実現に必要なことをやる実行の側面
願望が実現できないとしたら、このどちらかに問題があるからだ。
願望実現に適したマニュアルを作る
方法は「大きな目標を達成する人が必ず意識している計画の立て方」を参考にして欲しい。
願望実現に適した実行をする
実行する場合に問題になることは、マニュアル通りの実行をしなかったり、別のことに心移りして、違うことをやったりすることだ。
それを避けるために、次の4つの心の要素のどれかを100%にするように心がけよう。そうすることで、あなたは、自分が作ったマニュアル通りに行動できるようになる。
- 意欲・・・やる気、ワクワク、好き、楽しい心。実行にゲーム性を取り入れてみるなど。
- 努力・・・辛抱強く続ける忍耐、勤勉な心。無理にでも実行してみるなど。
- 集中・・・夢中になっている心。静かで集中しやすい環境をつくるなど。
- 思考・・・因果関係を考える心。「なぜできないんだろう」「どうやったらうまくいくだろう」と考えるなど。
願望実現に適した思い込みを作る
願望実現ワークは、繰り返しやろう。繰り返せば繰り返すほど、「自分は願望を実現できる人間だ」という思い込みを強めてくれる。