仏教に学ぶ前向きになれる美しい言葉

From:堀口寿人
実る稲穂のそばで

あなたが前向きになれる言葉を探しているということは、きっと辛いことがあったのだろう。

ただ、そんなあなたに最初に言っておくが、今回紹介する言葉は、よくある前向きになれる言葉とは違う。

もしかして、耳触りのいい言葉じゃないかもしれない。

でも、「良薬口に苦し」と言う。よく効く薬ほど苦い味がするという意味だ。

この言葉の意味通り、もしかして耳触りがよくないかもしれないが、あなたの今後の人生に必ず役立つと確信がある言葉を今から紹介したい。

というのも、今一瞬だけあなたを前向きする言葉を紹介しても、それは本当の意味であなたの役に立たないからだ。

そんなわけで、単に今前向きになれるだけじゃなく、さらにあなたの人間性も高められるような、そんな言葉を紹介する。

もし、心にささるものがあれば、ぜひ心にとどめておいて欲しい。そして辛いときにこそ心の中で繰り返してみよう。あなたの人生はきっとますます実りあるものになるはずだ。

幸せの言葉

心が幸せを作る1

positive-quotes2

全ての現象は、心が原因となり、心が主となり、心が作り出している。もし汚れた心で行動するなら、苦しみはあなたに付き従う。牛車を引く牛に車輪が付き従うように。

全ての現象は、心が原因となり、心が主となり、心が作り出している。もし美しい心で行動するなら、幸せはあなたに付き従う。影があなたに付き従うように。

ダンマパダ1、2

「牛に車輪が付き従う」というのは、牛車の牛が車を引っ張るところをイメージして欲しい。

要するに心の状態が大事だということだ。例えば、どれだけ表面的に笑顔を作っていても、心に怒りがあれば、それは牛に車輪がついてくるようにあなたを苦しめるわけだ。

逆に、あなたの心が美しければ、どんなに非難が飛び交うような場所でも、あなたは幸せでいられる。影があなたから離れないように。

心が幸せを作る2

あなたの嫌いな人があなたを攻撃することよりも、欲や怒りで汚れたあなたの心はあなたをもっと不幸にするだろう。

あなたの大切な人があなたを思いやるよりも、欲や怒りを無くしたあなたの美しいな心はあなたをもっと幸せにするだろう。

ダンマパダ42、43

嫌いな人から攻撃されることほど辛いことはない。でも、それよりも欲や怒りの心でいることの方がもっと辛いことだ。

逆に、両親や親友など、あなたにとって大切な人から大切にされることほど幸せなことはない。でも、それより思いやりのある美しい心でいることの方が、もっと幸せなことだ。

人生の幸せ

communication-skill

いざというときに友人がいるのは幸せである。
どんなときも満足しているのは幸せである。
死ぬ前によいことをしておくのは幸せである。
あらゆる悩みを排除することは幸せである。

母孝行は幸せである。
父孝行も幸せである。
修行者を敬うのは幸せである。
阿羅漢(悟った人)を敬うのは幸せである。

老いるまで道徳的に生きるのは幸せである。
正しいことに確信が持てるのは幸せである。
知恵を育てるのは幸せである。
悪いことをしないのは幸せである。

ダンマパダ331、332、333

修行者や阿羅漢というとなじみがないかもしれないが、要は、「人格向上のために心の修行をしている人」だと思ってもらえればいい。

実は、お坊さんでない一般の人でも、実際は家で瞑想していたり、考え方を変えようと日々努力している人たちはいる。やり方さえ間違っていなければそういうトレーニングの成果は必ず出る。

そして、そういう人たちは人格を向上させることでどんどん幸せになっていく。そしてまわりも幸せにする。そんな人といい関係を結べたとしたら、あなたも人格を向上させやすくなるわけだ。

小さな幸せと大きな幸せ

小さな幸せを捨てることで大きな幸せを得られるなら、大きな幸せを得るために小さな幸せを捨てよう。

ダンマパダ290

僕たちはついつい目先の幸せ(と思われるもの)に飛びつきがちだ。

例えば、僕は、朝早起きしてやるべきことがあったのに、目先の「睡眠」という小さな幸せ飛びついてしまったことがある。

そのおかげで、予定よりも起きる時間が遅くなって、結局朝する予定だった仕事ができなかった。そのき、どれだけ反省したことか。

だから、目先の幸せが、本当にあなたにとって大事かどうかを冷静に分析することはとても有意義だ。

目的達成の言葉

他人の目的と自分の目的

いかに他人にとって大切な目的であっても、あなたの目的を見失ってはいけない。あなたの目的をよく知って、あなたの目的に専念しよう。

ダンマパダ166

僕たちは、つい人のことを構いたがる。それには色んな理由があるだろう。

人の人生と自分の人生をかぶらせてしまうからかもしれないし、「いい人と見られたい」からかもしれない。でも、本当に大事で、自分が構わなきゃいけないのは、自分の人生なわけだ。

僕たちには、人それぞれ人生の宿題がある。あなたにはあなたの宿題が、他の人には他の人の宿題が。だから誰しも自分の宿題に専念すべきなわけだ。

目的のために努力する人は美しい

不合理な妄想ばかりして、合理的に考えようと努力せず、目的を見失って、目先の快楽にのめり込む人は、目的のために努力する人をうらやむ

ダンマパダ209

世の中には、できない理由を考える人と、できる方法を考える人がいる。できない理由を語る人の話を聞いているとたいてい不合理だ。

「もう年だから」とか、「これまでやって来なかったから」とか、「自分は田舎に住んでいるから」とか、「今忙しいから」とか、「自分にはそんな能力がないから」とか、「自分は貧乏だったから」とかそんな事を言いたがるわけだ。

でも、たいていこういう言い訳は不合理だ。そして、言い訳して頑張らない人は、同じような環境でも立派に頑張っている人をうらやむわけだ。「あの人は能力があっていいなあ」と。

あなたは、目先の目的を見失わず、合理的に考え、実直に努力しよう。そうすれば必ず目的に達するから。

すべきことを実践しよう

すべきことをせず、すべきでないことをする、高慢で気づきのない人には悩みの種が増大する

すべきでないことをせず、すべきことを常にする、気づきがあり自分の行動を正しく理解している人には悩みの種がなくなる。

ダンマパダ292、293

気づきがないというのは、簡単に言うと、事実からかけ離れた不合理な妄想をすることを意味する。要するに、「自分が今何をやっているのか?」をよく理解していない状態だ。この状態の時に僕たちはイライラしたり漫然と時を過ごす。

気づきがあるというのは、その逆で、冷静で、「自分が今何をやっているのか?」をよく理解できている状態だ。

信じがたいかもしれないが、僕たちは人生の多くを「気づかないで」生きている。例えば、イライラするときは必ずその裏には不合理な妄想がある。事実とかけ離れた妄想が。それに気づかず妄想を続けるわけだ。

もし、妄想が生まれたら、それに気づいて断ち切るべきだ。そうすれば一つ一つ悩みがなくなる。

勝利の言葉

さあ、ここから「善」「悪」という言葉が何度か出てくる。

当然「善って何?」「悪って何?」ということになると思うので、前もって「ネガティブの本当の意味とポジティブの本当の意味」を読んでおいてもらった方が分かりやすいだろう。ちなみにこの記事は「ネガティブ=悪」「ポジティブ=善」という定義で書いている。

悪い自分に勝つ

優しさによってイライラする自分に勝とう
善行為によって悪い自分に勝とう
あげることによってケチな自分に勝とう
真実によって嘘をつく自分に勝とう

ダンマパダ223

火は水で消える。

同じように、世の中の悩み苦しみにも必ず、それに打ち勝つものがある。強い意志を持ってあなたの心を鍛えることで、世の中の悩み苦しみに勝てるようになる。

本当の勝者

戦場で100万人を打ち負かすよりも、ただ一人の自分に勝つ人が本当の勝者だ

他の人に勝つよりも、自分に勝つ方が優れている。常に自分の悪行為を慎み、自分の人格を向上させる人がいる。

こんな人を、どんな強い力を持った者であろうと打ち負かすことはできない。

ダンマパダ103、104、105

どれだけ多くの人を力でねじ伏せたとしても、自分の心を制御して、手なづけた人には及ばない。

それくらい自分の心を制御し、手なづけることには価値がある。あなたにとっても他人にとっても。

結局、人格を向上させた人に僕たちは勝てない。

僕にも経験があるが、明らかに自分より人格レベルの高い人と合うと、直観的に「この人には敵わない」と感じる。理屈などなく、本当に直観的に分かる。

例えば、銀座まるかんの斎藤一人さんも、こう言っている。

「普通の人がいくらブランドもので身を固めても、白衣姿のマザーテレサには勝てない」

実りの言葉

善には必ず善が実る1

悪行為の結果が実らないうちは、悪人であってもいいことが起こる場合がある。しかし、悪行為の結果が実るとき、悪人は必ず悪行為の結果を受け取る。

善行為の結果が実らないうちは、善人であっても悪いことが起こる場合がある。しかし、善行為の結果が実るとき、善人は必ず善行為の結果を受け取る。

ダンマパダ119、120

善には必ず善が実る2

「自分に悪行為の結果は来ないだろう」と悪行為の結果を軽く見てはいけない。例え一滴一滴の水でも、そのうち瓶を満たすように、愚者も少しずつ悪を積み重ねて、そのうち悩みに満たされる。

「自分に善行為の結果は来ないだろう」と善行為の結果を軽く見てはいけない。例え一滴一滴の水でも、そのうち瓶を満たすように、賢者も少しずつ善を積み重ねて、そのうち幸せに満たされる。

ダンマパダ121、122

善をなすべし

もし悪行為をしたなら、それを繰り返してはいけない。「繰り返そう」と思ってもいけない。なぜなら悪行為をすると不幸になるのだから。

もし善行為をしたなら、それを繰り返そう。「繰り返そう」と思おう。なぜなら善行為をすると幸せになるのだから。

ダンマパダ117、118

自業自得

あなたが悪行為をすればあなたが汚れる
あなたが悪行為をしなければあなたが清まる
あなたが汚れるか清まるかは自己責任である
他人があなたを清めることはできない

ダンマパダ165

優しさの言葉

大地のような心

大地は、どんな美しいものを捨てても、どんな汚いものを捨てても、喜ぶことも嫌がることもない。この大地のような不動の心を育てよう。

生きとし生けるものが幸せであるように

positive-quotes1

どんな生き物でも、例外なく、
動き回るものも、動き回らないものも
長いものも、大きいものも
中くらいのものも、短いものも、微細なものも、粗大なものも

見たことがあるものも、見たことがないものも
遠くに住むものも、近くに住むものも
すでに生まれたものも、これから生まれるものも
生きとし生けるものが幸せであるように

スッタニパータ146、147

まとめ

今回は、幸せ、目的達成、勝利、実り、慈悲の5つのテーマの前向きになれる言葉を紹介した。

でも、実は仏教には、あなたに役立つ言葉や前向きになれる言葉がたくさんある。機会があればまた、紹介していこうと思う。

ただ、最初にも話したけど、今回の言葉はサーッと読んで「いい言葉だったね」で終わりにするのはもったいない。むしろ、あなたが辛くなった時にこそ、今回の言葉を心の中で繰り返そう。言葉に出すのも効果的だ。

そうすることで、あなたの心に少しずつ、言葉の内容がなじんで、あなたの心はどんどんきれいになる。

また、あなたからも「こんなテーマの言葉を聞きたい」というリクエストがあれば、ぜひ聞かせて欲しい。そのテーマに合う言葉を探してきて紹介したいと思う。

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