ストレスリテラシー向上

背景

某介護施設様では、その当時、職員が不足し(つい最近も退職者が発生)、デイサービスセンターを閉鎖している状況だった。少ない職員で特別養護老人ホームを運営しており、職員にストレスが溜まっている状況だった。このような状況から、介護労働安定センターを通じて、弊社に研修の依頼があった。

介入

約30名の職員に対して、ストレス対策の研修を1時間実施した。時間が限られていたため、講義を極力減らし、マインドフルネスを中心とした、ストレス対策の方法を参加者に体験してもらうことを重視した。

また研修だけで終わらないよう、マインドフルネスをいつ、どこで、何分実践するかも各自で決めてもらい、実践の決意をしてもらった。

結果

ストレス対策についての理解が深まり、マインドフルネスの実践の意思を示す参加者も多くいた(参加者の感想参照)。

考察

感想から見るに参加者のストレスリテラシーは向上した。職員がストレス対策の内容をしっかり理解したなら、

  • 社員が自分のストレスに気づきやすくなることが期待できる。
  • さらに自覚したストレスに対処できるようになる

といった追加効果も期待できる。もし、ストレスリテラシーを高めるだけでなく、職員のストレス耐性そのものを向上させようと思った場合、単発の研修で難しく、複数回の研修を計画する必要がある。

参加者の感想(PDFで頂いた声をそのまま転載)

研修の中で印象に残ったことは?

  • マインドフルネスを訓練して 、客観的な認識をできるようにして、ストレス耐性を高めることが、非常に重要であることが良く分かりました!
  • マインドフルネスのやり方ではストレスを解消するのに時間がかかってしまう。
  • その時間帯だけで良いので1つのことだけに集中する(研修では呼吸)
  • ストレスの対処は、すぐに実行できる具体的なものではなく、脳を強化することだったので新鮮だった。
  • ストレスが生じる段階を学習し、普段は感情にまかせていらいらしたり落ちこんだりしていたが、段階があることを学んだことで、ぼやっとだが、どこかでそれをくいとめることもできるのでとわかった。また、 普段の自分のネガティブ志向をあらためて、“これは良くない!”と考えさせられるきっかけになった。先生に教わったマインドフルネスは、毎日はたぶん忘れてしまい、無理だと思うが、 1回でも気持ちよかったので忘れないようにしたい。
  • ネガティブ感情ではなく、ポジティブ感情をもつこと。
  • マインドフルネス、実施してみると割と落ち着いたから。
  • ストレス耐性を高める為には、「理性能」を強化する事が大事だという点。
  • ストレスコントロールとして、目をつむり、呼吸に意識を向ける。常として平静を保てる時間を作って、ストレスに強い自分作りについて。
  • マインドフルネスを実行した事。上手にできれば良いと思いました。
  • マインドフルネスで心が落ち着いた。資料が見やすかった。
  • 今までマインドフルネスについて、本やネットで情報は得ていましたが、実際に直接お話を聞けて良かったです。
  • マインドフルネスの習慣化。いつ、どこでも固定化させる。最適なストレスによりパフォーマンスがUP すること(ヤーキーズドットソンの法則)
  • 1 つの方法だけ教わっただけなので、もっと時間をかけて、他も聞ければよかったのかもしれません。
  • 刺激が主観であるということ。未知なこと、予測不能なこと、自分の価値じゃないことを「悪いこと」と判断しているのは、 “自分”なので切り替えが大事である。
  • ストレス耐性を高める具体的な方法について。

今日からどのような事を意識して行動するか?

  • 刺激を客観的に キャッチすることを意識していきたいと 意識していきたいと思いました。
  • ストレスのないような生活を送りたい。
  • マインドフルネスを上手に使っていく。
  • 心落ちつける時間をつくる。
  • 自分の体が変わる事を期待してマインドフルネスを続けて行きたい。
  • 呼吸を整え、おだやかな気持ちになるよう保ちたい。心の強さをきたえたい。
  • 仕事においては、人間関係が1 番大切だと思うので、思いやりを忘れずに、ストレスを与えないように行動していきたい。
  • 感情的にならず、ストレスを感じたらネガティブな方向に考えず、落ち着くようにする。
  • 寝る前に①姿勢を伸ばす②体を安定させる③呼吸に「入る」「出る」を意識を向け、体験的に、客観的に 5 分間呼吸を行っていこうと思います。
  • マインドフルネスを時間のある時に行ってみたいです。
  • なるべくポジティブな考え方をする。
  • 目の前で起こったでき事に対しての認識、思考のクセを変えていく。
  • ストレスの流れの中で、どの部分で遮断できるかを意識したい。
  • 教わったマインドフルネスをやってみようと思います。
  • 思い込みを捨てる。他の価値観も受け入れる。考えすぎない。”今“に集中する。
  • ストレッサーに対する考え方を見直すこと。例えば今までネガティブに考えた物を、考えを改めることでポジティブに出来ないか。