2024年版!健康経営の最新動向と政策サポートまるわかりガイド

健康経営という言葉が広まって、何年もたちました。

健康経営はもはや大企業だけの取り組みではなくなってきています。

今の時代、従業員の健康を守り、生産性を高めることは、むしろ中小企業にとってこそ大事な課題です。

コロナ禍を経て、働き方が大きく変化する中、健康経営の重要性はますます高まっています。

そんなわけで本記事では、最新の健康経営事情と、中小企業でも取り組める実践的な方法をご紹介します。

1. 健康経営とは? 従業員の健康が企業の未来を左右する

まず、健康経営について、おさらいしておきましょう。

健康経営とはざっくり言うと、まず、従業員の健康を企業の重要な資産と捉えるわけです。その上で、その資産に対して投資してリターンを得ていこうという、そういう考え方なんです。

さらにそういうことを続けていくことが、企業の持続的な成長につながるんだというそういう考えのもとに行う経営なんですね。

まあ、これは考えてみれば当たり前のことで。従業員ひとりひとりが心身ともに健康じゃないと、生産性も高まりませんし、頭頭も働きませんし、イノベーションも起きないわけです。

だから従業員のメンタルケアが。従来のような福利厚生ですよねっていう感覚だと絶対に成功しません。だって福利厚生だったら、従業員それを使っても使わなくてもどっちでもいいわけじゃないですか?

言ってみれば贅沢品的な扱い。そういう考え方でうまくいかないわけです。そうでなく、生活必需品なんです。企業にとって絶対必要なんです。

企業はこのように戦略的な投資と位置付けて健康経営を実施していくわけです。

でも、一方で、従業員自身も自分の健康管理に関心を持って、きちんとセルフケアしていくという考え方は絶対に大事なんですね。

だから社長自身も一従業員としてセルフケアを実施しつつ、その考え方を広めるために適切な投資をして行く。その背中を見せる。

その背中を見た従業員が健康への意識を高めていく。という流れが絶対必要なんです。

つまり、健康経営は従業員の幸せと。企業業績を両立させる。まさに一石二鳥の戦略なんです。次章以降で、健康経営の具体的な取り組み事例や効果について詳しく見ていきましょう。

2. 健康経営の潮流: 政府の推進策と先進企業の取り組み

2-1. 健康経営優良法人認定制度

経済産業省による「健康経営優良法人認定制度」。

健康経営を認定する制度ですが、初期のころは「健康経営銘柄」を除いて、「大規模法人部門」「中小規模法人部門」の2つだけでした。

最近は、それぞれさらに2段階に分かれて、こういう分類になっています。

ホワイト500、ブライト500は、500社限定という意味じゃなく、「特に優秀な法人を500社以上にしよう」という意気込みの表れのようです。

2-2. 先進企業の取り組み事例

健康経営の先進企業として知られるのが、花王です。

花王では、「健康経営銘柄2023」や「健康経営優良法人2023(ホワイト500)」にも選ばれるなど、トップレベルの健康経営を実践しています。同社では、次のような取り組みを実施してます。

健康経営の位置づけ健康経営を「事業活動そのもの」と位置づけ、経営戦略の中核に据えている。健康経営の理念を「花王グループ行動原則」に明記し、全社的な取り組みとして推進している。
推進体制社長直轄の「健康経営推進会議」を設置し、健康経営の方針や施策を決定。また、各事業場に「健康経営推進責任者」を配置し、現場レベルでの取り組みを強化。
健康づくり施策従業員の健康課題に応じて、多様な健康づくり施策を展開。例えば、生活習慣病予防のための特定保健指導、メンタルヘルスケアのための研修やカウンセリング、女性の健康支援のための専門相談窓口の設置など。
健康リテラシーの向上従業員一人ひとりが自らの健康を守り、向上させる力を養うため、健康教育や情報提供に注力。社内報やイントラネットを通じて、健康に関する知識や取り組み事例を積極的に発信。
健康経営ブランドの発信自社の健康経営の取り組みを社外にも積極的に発信し、「健康経営ブランド」の確立を目指す

花王ウェブサイト「健康経営の取り組み」)。

2-3. 健康経営は企業の新たな競争軸に

このように、健康経営は単なる従業員の福利厚生の一環ではなく、企業の新たな競争軸として注目されています。

健康経営に積極的に取り組む企業は、投資家や求職者から高く評価され、ビジネスチャンスの拡大につながるのです。

次章では、健康経営がもたらす具体的な効果について解説します。生産性の向上と企業価値の向上、この2つの効果を同時に実現できるのが健康経営の魅力なのです。

3. 健康経営の効果

では具体的に、健康経営に取り組むことで、どんないい事があるのか?

離職率が下がる

これは、健康経営を実施している企業と、全国平均で離職率を比べたものです。ご覧のように健康経営を実施している企業では、圧倒的に職率が低くなっています。

経済産業省(2022)「健康経営の推進について」

生産性が高まる

J&Jがグループ世界250社、約11万4000人に健康教育プログラムを提供し、投資に対するリターンを試算しました。

その結果、投資1ドルに対して、3ドル分の投資リターンがあることが報告されています。

企業の業績アップ

結果として、企業の業績アップにつながるのです。こちら、健康経営を実施している企業の平均株価とTOPIXの推移を、2011年9月~2021年9月の10年間で比較したものです。

ご覧のように、確実に企業業績には開きが出てきています。

経済産業省(2022)「健康経営の推進について」

さらに、健康経営に積極的な企業は、優秀な人材の採用や定着にも有利になります。

働く人が健康でいきいきとしている姿は、企業イメージの向上にも一役買うでしょう。

では、どのように生産性と企業価値が向上していくのか?そのメカニズムについても触れておきましょう。

4.生産性と企業業績の向上のメカニズム

ちょっと見にくいんですが、こちらを見てください。これは生産性と業績向上のメカニズムを示しています。

経済産業省(2022)「健康経営の推進について」

大きく分けて個人面での変化、職場面での変化の2つがあります。

個人面での最初の変化は、社員の心身が健康になることです。そうすることで、生産性がアップします。その結果、会社の業績にいい影響を与えます。

職場面での最初の変化は、職場活性化するとです。そうすることで、仕事満足度、社員のエンゲージメントが高まります。また離職も減ります。

その結果、個人の生産性が上がったり、会社の業績にいい影響を与えるわけです。

しかもこの効果は今後、永続的にずっと続くんですね。だとしたらどれぐらいの影響力があるでしょうか?

健康経営の効果は、目に見える形で現れてきます。従業員の活力が会社の活力となり、生産性と企業価値の向上という好循環を生み出すのです。

次章では、健康経営の具体的な実践方法について、中小企業でも取り組めるステップを交えてご紹介します。

5. 健康経営の実践: 中小企業でも始められるステップとポイント

健康経営は、大企業だけでなく、中小企業でも十分に実践できます。むしろ、従業員数が少ない分、一人ひとりの健康状態を把握しやすく、きめ細やかな対応がしやすいというメリットもあります。

では、中小企業で健康経営を始めるには、どのようなステップを踏めばよいのでしょうか。

4-1. ステップ1: 経営者のリーダーシップ

健康経営を始めるには、まず経営者のリーダーシップが絶対必要です。

言葉にすると当たり前ですが、これが意外とできてない人が多いんです。

健康は大事だ!従業員は大事だ!みたいに言いながら、結局ほったらかしで従業員任せになってるケースもよくありました。

それはリーダーシップと呼べないんですね。従業員に裁量権を与えるのは必要ですが、全く経営者がそこに関与しないというのも問題です。方向性を示してあげないといけません。

4-2. ステップ2: 従業員の健康課題の把握

次に、従業員の健康状態や健康課題を把握することが重要です。

これも意外とできてない企業さんが多いです。

というか、定期健康診断など体の健康診断については、わかりやすいでやっている企業さんが多いんですが、心のことについてはからきしな企業さんが多いです。

「いや、ストレスチェックやってるよ」って言われる方もいらっしゃるかもしれません。

でも、結構それが形骸化してて、本当の意味での健康の現状把握をしていると言い難い状況になってるんですね。

なので、本当の意味でのきちんと的を射た現状把握というのが大事です。

4-3. ステップ3: 健康経営の目標設定と施策立案

把握した課題をもとに、健康経営の目標を設定します。例えば・・

「残業時間を月20時間以内に削減する」「全従業員の運動習慣者率を50%以上にする」といった目標ですね。これもよく言われますが、具体的な数字で設定するというのがポイントです。

その上で、具体的な施策を考えます。施策は、予算や人員、実現可能性を考えながら、優先順位をつけて実行に移していきます。

4-4. ステップ4: PDCAサイクルの実践

健康経営はやり始めたら、後は自動的にうまくいくというものじゃないんです。

目標の達成度をちゃんと定期的に評価して、時に修正しながらPDCAをまわしていかなきゃいけないんです。

というのも、従業員の健康状態とか会社を取り巻く状況というのは常に変化してるからなんですね。

このステップがすごく大事なんですが。結構これもできてない企業さんが多いです。

一回限り、やりっぱなし。そんな感じで自然消滅していくケースを僕はたくさん見てきました。

これは明確な目的意識が。ないから起こる現象なんですね。だから何のために健康経営をやるのかという、はっきりした具体的な目的を決めておく必要があるんです。

こんな感じで、面倒くさいかもしれないんですけれども、一つ一つ丁寧にステップを踏んでいく必要があるんです。

これを面倒くさいと言っているから、五年経っても十年経っても今と同じ状態が続いてしまうわけなんです。場合によってはもっと悪くなってるかもしれません。

じゃあこれからの健康経営はどのような形に変わっていくんでしょうか?そのあたりの展望を最後にお話ししたいと思います。

5.ニューノーマル時代の新たな健康経営

ニューノーマルというのは、コロナ後の新しい社会のあり方のことです。リモートワークが普及したりとか、オンライン化が加速したりとかしましたよね?まさに今、そういう時代に入っているわけです。

こうした変化の中で、健康経営もまた、新たな形を模索していく必要があります。

5-1. テレワーク時代の健康経営

テレワークが当たり前になる中で、自宅で健康管理をすることがますます重要になってきています。

つまり、会社は従業員が自宅でも健康に働けるように整備関係を支援していく必要があるわけなんですね。

例えばですけど、自宅でも使えるオンラインフィットネスプログラムを提供するとか。在宅勤務用の椅子やデスクを支給するとか。

そういったことが必要になってくるかもしれません。

5-2. メンタルヘルス対策の強化

それで今の時代、メンタルヘルスもますます重要視されてきています。

社会も今不安定ですし、不安とかストレスというのがますます強くなってきているわけですね。

なので、そういうのに対処するために、例えば、オンラインのカウンセリング体制を整えたりとか、ストレスチェックを年一回じゃなくて、数回実施するとかですね。

問題の早期発見、予防により重点を置いていく必要が出てくるでしょう。

5-3. データを活用した予防的アプローチ

さらに健康というぼんやりしたものを、より客観的に具体的に把握するために、ますますデータを活用するようになっていくはずです。

例えば、健康診断データ、ストレスチェックデータ、生活習慣データとか今ばらばらに分析していますけれども、それらをデータで統合して関連性を見ていくとか。

そういったことも今後できるようになっていくはずです。

それに今、AIが急速に発展してますので、AIを使った一人ひとりに合わせた個別マンツーマンのアドバイスとか、支援対応というのもどんどんしやすくなっていくでしょう。

もっと言うと、テクノロジーによって問題を早期に発見しやすくなるので、早期に対処する予防的な考え方が今よりもっと普及していくと思います。

5-4. 健康経営は「人への投資」

つまるところ、いつの時代も結局は人なんです。人がいないと成り立たないわけです。むしろこんな激変の時代だからこそ、ますます人が大事だと言ってもいいでしょう。

つまり、こんな時代だからこそ、これまで以上に人に投資して強い人材、変化に耐えうる人材、創造的な人材というのを育てていく必要があるんですね。

そういった人材が。企業の持続可能性を高めて、イノベーションをどんどん起こしてくれる。そういう原動力になるわけです。

まとめ

本記事では、健康経営の基本概念から、最新の動向、具体的な実践方法、そして未来展望まで、ポイントを押さえながらわかりやすく解説しました。

この記事が、健康経営に関心を持つ多くの経営者の一助となれば幸いです。一歩一歩着実に、しかし思い切って、健康経営へ舵を切っていきましょう。

従業員の笑顔があふれる活気ある職場と、絶えざる企業の発展が待っているはずです。

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