From:堀口寿人
金沢の自宅事務所より
あなたはコミュニケーションと聞くと、どんなものを思い浮かべるだろうか?
たいてい、コミュニケーションのイメージと言えば、「相手との会話しているシーン」がお決まりだ。
ただ、よく調べてみるとコミュニケーションにはもっとたくさんの種類がある。あなたはどれくらいの種類のコミュニケーションを思いつくだろうか?
これを読めば、あなたのコミュニケーションにも幅が出るはずだ。
コミュニケーションの種類
話し言葉
これは言うまでもない、典型的なコミュニケーションだ。自分の思いを伝えるために、相手に話す行為だ。
声のトーン
話し言葉は、言葉の意味に重点が置かれるのに対して、これは声のトーンそのものに重点が置かれる。
例えば、暗い声で「私は幸せだ」と言っている人がいたら、あなたはどう感じるだろう?
「本当は不幸なのに、無理して幸せだって言ってるんだな・・・」って思わないだろうか?
そう考えると、声のトーンも相手に何らかのメッセージを伝えているわけだ。
文字
これは手紙などの、書き言葉だ。今あなたが呼んでいる僕の文章。これがまさしく文字のコミュニケーションだ。これもあんまり説明はいらないだろう。
絵
「絵のどこがコミュニケーションなんだ?」と思うかもしれない。確かに一般的に、僕たちは絵で自分の思いを伝えることは少ないだろう。
ただ、絵には文字にはない、自分の心奥深くの思いが表現されることが分かっている。
その原理を利用して、心理療法家はクライエントの心を探ったりする。だから、絵も自分の気持を表現するコミュニケーション手段になりえるわけだ。
手話
手話も、説明不要のコミュニケーションだ。耳が不自由な人のためのコミュニケーションの手段として使われる。
距離
これは、人と人との距離のことだ。一見、コミュニケーションとは関係なさそうだけど、実は大ありだ!
例えば、僕があなたにグググっと近寄って行ったとしたら、それは「好きですよ」という気持ちを表現しているわけだ。
その証拠に、顔をしかめながら近寄ってくる人はいない。近寄ってくる人はにこやかなはずだ。
態度
腕組みして、後ろにのけぞっている人がいたら、あなたはどう感じるだろう?
きっと「偉そうに」と思うだろう。ということは、その態度は「自分は偉いんだぞ」を意味するコミュニケーションというわけだ。
一方で肩を落としている人を見たらどうだろう?
きっと、あなたは「あの人は落ち込んでいる」と思うだろう。ということは、その態度は「自分は落ち込んでいます」を意味するコミュニケーションというわけだ。
表情
- 笑っていれば「私は楽しいです」を意味する
- しかめっ面なら「私はイライラしています」を意味する
- 眉毛の両端が下がっていたら「私は悲しいです」を意味する
表情の意味は世界共通なことが分かっている。その表情は国境を越えて同じ意味として伝わる。
目線
表情と関係しているが、目線も自分の気持を伝えるコミュニケーションの一つだ。
例えば、僕とあなたが見つめ合っていたとしよう。
その途中、いきなり僕が目線をそらしたとする。そうしたら、あなたもつられて僕と同じ方向に目線を向けるはずだ。
ということは、僕の「目線をそらす」という行為から、あなたは何らかの意味を受け取ったということだ。
身ぶり・手ぶり
いわゆる、サインとかボディランゲージとかいうやつだ。
手を突き出す
「止まれ」を意味するコミュニケーションだ。
両手を開く
「私は心を開いています」を意味するコミュニケーションだ。
手でシッシ
「あっちへ行け」を意味するコミュニケーションだ。
手招き
「こっちへ来い」を意味するコミュニケーションだ。
親指を上に立てる
「グッド(いいね!)」を意味するコミュニケーションだ。
親指を下に落とす
「バッド(最悪!)」を意味するコミュニケーションだ。
親指・人差し指で丸をつくる
「OK」を意味するコミュニケーションだ。
人差し指を口の前に
「静かにしなさい」を意味するコミュニケーションだ。
キリがなくなるので、この辺にしておく。
ファッション
コミュニケーションの意味を広くとらえると、ファッションもコミュニケーションの一つになる。
例えば、僕は初対面の人に「最初怖い人かなって思ったけど、実際は優しい人」と言われることがとても多い。
というのも、僕のトレードマークは、少し色が入ったメガネと黒いTシャツだからだ。それが、「怖い人」という意味で伝わるようだ。
人は見た目で判断してはいけないと言われるが、やっぱり人は見た目でも判断するのだ。
それは、ファッションもコミュニケーションの手段の一つになっているということだ。
光
真っ暗な山中。
行灯の光がぐるっと円を描く。
その直後、大勢の兵士が敵陣へとなだれ込んだ!
こんなシーンを見たことはないだろうか?
その行灯の光は「決行せよ」の合図だったわけだ。
他には、車を運転していて、ハザードランプをパチパチ。
これは「ありがとう」を意味するコミュニケーションだ。
音
音もコミュニケーションの手段として使われている。
例えば、6時のサイレン。
「ウーーーー」と鳴るだけで、「あっ6時だ!」とすぐ分かる。
他には、非常ベル。
「ジリジリジリ」となると「緊急事態発生。すぐに避難せよ」の意味だ。
他には、車のクラクション。
僕の友達に、僕との別れ際いつも「プッ」っと鳴らす友達がいた。それは、「またね!」を意味するコミュニケーションだったわけだ。
言語別にコミュニケーションを分類
言語コミュニケーション
言語コミュニケーションとは、頭の中で「言語(文字・言葉)」として、変換されて理解されるコミュニケーションだ。
言語コミュニケーションの特徴は、そのコミュニケーションに言語が割り当てられているところにある。
そういうと余計分からなくなるよね!?
だから、さっき上げたコミュニケーションの中から、言語コミュニケーションを抜き出してみよう。
- 話し言葉
- 文字
- 手話
- 身ぶり・手振り
- 光
- 音
話し言葉や、文字に関しては説明はいらないだろう。
手話やは直接言語を使っているわけじゃない。ただ手話一つ一つには意味があって、それぞれに言語が割り当てられている。
だから、手話を理解するとき、手話→言語→理解という道筋をたどる。
そう言う意味で、言語コミュニケーションなわけだ。身ぶり・手ぶりも同じことだ。
光や音に関しても、手話と同じだ。
- 光→言語→理解
- 音→言語→理解
という道すじをたどる。だから言語コミュニケーションなわけだ。
非言語コミュニケーション
言語を介さずに、コミュニケーションそのものに意味があるものが非言語コミュニケーションだ。
簡単に言うと、言葉を知らない赤ちゃんでも伝わるのが、この非言語コミュニケーションだ。
言語を介さないので、非言語コミュニケーションは直感的に理解されるのが特徴だ。具体的には言語コミュニケーション以外が全部あてはまる。
- 声のトーン
- 距離
- 態度
- 表情
- 目線
- ファッション
- 絵
非言語コミュニケーションは、言語を介さず、直観的に相手の心に届くため、言語コミュニケーションよりもスッとささることが多い。
言ってみれば、言語というフィルタがない分、早く深くささるわけだ。
五感でコミュニケーションを分類
視覚
目から理解するコミュニケーションだ。また一覧で抜き出してみよう。
- 目線
- 身ぶり
- 光
- 身ぶり・手ぶり
- 表情
- 態度
- 距離
- 手話
- 文字
- ファッション
- 絵
かなりある。
じゃあ、次は耳だ。
聴覚
耳から理解するコミュニケーションだ。
- 声のトーン
- 話し言葉
- 音
3つだけだ。
余談だが、「人は情報の8割を目から受け取っている」という話を聞いたことがないだろうか?
詳しい数字は分からないが、一般的に視覚8割、聴覚1割くらいと言われている。
ということは、他の嗅覚・味覚・触覚を合わせても1割くらいにしかならないというわけだ。
実際に、嗅覚・味覚・触覚でコミュニケーションをとることはできるが、僕たちはほとんどしない。だから、今回の分類にも嗅覚・味覚・触覚のコミュニケーションは出てきていない。
もし「嗅覚・味覚・触覚でこんなコミュニケーションあるよ!」というのがあれば、逆に教えて欲しい。僕は思いつかなかった。
たぶん鼻は目とか耳に比べると鈍いのが理由だと思う。
香水ショップで、色んな香水を嗅いでいると、鼻がマヒしてくる経験をしたことはないだろうか?
そういう意味で、意外と嗅覚は当てにならなかったりする。
味覚・触覚も、直接触れないと情報が伝わらないという意味で、目とか耳に比べて不便だ。
まとめ
コミュニケーションとは、「自分の思いを相手に伝えること」を意味する。
そのための手段として、
話し言葉、文字、手話、光、音、声のトーン、身ぶり・手振り、ファッション、距離、態度、表情、目線、絵
などがある。
言語の有無で分けると、言語コミュニケーションと、非言語コミュニケーションに分けられる。
五感で分けると、視覚コミュニケーションと、聴覚コミュニケーションに分けられる。
モールス信号とかってどうなんでしょう
音、光、触覚、いろんなパターンに
対応してるのかも…
そうですね!
私はモールス信号には詳しくありませんが、
あれも立派なコミュニケーションの一つですね。
面白いアイディアありがとうございました^^
嗅覚、、犬同士でかぎあうやつかな?臭いを確かめ合うみたいな
あるいは、ネズミ取りに捕まりアルコールチェックされたとき、旦那の息で体調の変化(具合がよくないこと)がわかるとき
触覚はヘレン・ケラーのような多重苦の場合や欧米の挨拶なんかはそうかな?
松川さん
コメントありがとうございます。確かにおっしゃる通りですね。
色んなアイディアありがとうございます^^
理論的には、人は五感全てでコミュニケーションできるはずなので、もしかして、コミュニケーションの取り方っていっぱいあるかもしれませんね。