From:堀口寿人
肩こりの針治療を終えて
「あー何か最近モチベーション上がんね~。」
こんな会話を聞くことがある。
普段は、やる気と同じように使われる「モチベーション」という言葉だが、よくよく考えると、よく分からない言葉だ。
日本語では、「動機」とか「動機づけ」と訳されるが、これがまた意味不明。
僕も、「やる気って言葉だけでいいじゃん!」と思わないでもないが、とりあえず今回はモチベーションがテーマなので、掘り下げてみようと思う。
せっかく、お話するからには、僕も理論的にきちんとお話したいので、ぜひ着いてきてほしい。
今回は「モチベーションって何か?」に加えて、「どんな種類のモチベーションがあるか?」も一緒に確認したいと思う。
それによって、モチベーションに対する理解も深まって、人に説明できるくらいにはなるだろう。
じゃあ、サクッと始めよう!
モチベーションとは?
さっきも言ったけど、モチベーションは日本語で言うと「動機」とか「動機づけ」だ。
そもそも、「動機って何だ?」って話だ。
ネットで「動機」を調べると次のように出ている。
“人が意志を決めたり、行動を起こしたりする直接の原因”
うん、よく分からない。
要するに、分かりやすく言うと、動機とは「行動する理由」のことだ。
ということは・・・
動機づけとは、動機を付ける→「行動する理由を作ること」という意味になる。
大体そういう意味だ。大体でいいのだ。
だから、文章としては、「モチベーションが上がる」というのは、本当は間違っている。
うとしたら、「あなたの笑顔が僕のモチベーションになる」のように使うのが本来の意味だ。
もっと言うと、モチベーションは「なぜ?」に対する答えとも言える。
例えば、
- プレゼントの動機は何ですか?
- なぜプレゼントしたのですか?
この2つは同じ答えを求めている。
ちなみに、答えは、「あなたの笑顔が見たいから」だ(笑)
というわけで、モチベーションとは何かを議論するのは、この辺にしておく。というのも、この議論はあんまり重要じゃないからだ。
もっと重要で、面白いのは、次の話だ。
モチベーションの分け方1
実は、モチベーションは2種類ある。
内発的モチベーションと、外発的モチベーションだ。この2つの違いを知っておくと便利だ。
というのも、自分が今どっちのモチベーションで行動しているかをチェックできるからだ。
実際、行動するモチベーションとして望ましくないモチベーションというものがある。
例えば、「見返りが欲しくて人を褒める」という場合だ。この場合、パッと見はいいことをしているように見える。でも実際は「見返りの欲しさ」がモチベーションになっている。これは明らかに望ましくない。
何となく言いたい事は分かってもらえると思う。
人は、相手がどんなモチベーションで行動しているか何となく分かるものだ。だから、自分のモチベーションがどんなものかをチェックして、ときに修正することはとても意味があるわけだ。
外発的モチベーション(外発的動機づけ)
これは、外から何かを得たくて行動するという意味だ。行動の理由が自分の外にあるわけだ。
例えば、
- 褒めて欲しくて、勉強を一生懸命やる子供
- お金が欲しくて、精一杯仕事するサラリーマン
- 嫌われたくなくて、友達にプレゼントする主婦
などがある。
これとは逆に、行動の理由が自分の内側にある場合もある。これが次のパターンだ。
内発的モチベーション(内発的動機づけ)
これは、直訳すると、「自分の内側に、行動の理由がある」という意味だ。
どういうことかと言うと、行動することで、
- 達成感を得たい
- 幸福感を得たい
- 体を元気にしたい
など、まわりに依存しない利益を得る場合だ。
一概に、どちらのモチベーションがいいとか悪いとかは言えない。
ただ、内発的モチベーションで生きている人の方が、はるかに元気で幸せなことは間違いない。
というのも、外発的モチベーションで生きている人は、幸せを外にコントロールされているのに対し、内発的モチベーションで生きている人は、幸せを自分でコントロールできるからだ。
余談だが、僕たちは「外から多くを取り入れれば入れるほど、それに比例して幸せになる」と思い込まされている。
誰に?
それは、本能(生存欲)にだ。
実際は違う。自分で幸せを作り出せる人、つまり内発的モチベーションで生きている人の方がはるかに幸せだ。
僕も、以前は外発的モチベーションでブログを書いていた。
もっとたくさんの人に読みに来てほしいとか、人に褒めて欲しいとか、そういう気持ちだけで書いていたのだ。
だから、続かなかった。実際に、なかなかそうならなかったからだ。
でも、今は、自分の心の成長のため、自分の心理学の見識を深めるためという内発的モチベーションで書くようにしている。だから、継続してブログが書けている。
もちろん、僕もまだ未熟なので、外発的モチベーションになるときも多々あるけど、その時は冷静に内発的モチベーションに切り替えるようにしている。
さて、余談もここまで。
モチベーションには、もう一つ分け方がある。この分け方も知っておくと便利だ。
モチベーションの分け方2
次は、あなたの価値観が影響する分け方だ。
達成モチベーション(達成動機)
これは、「目標を達成すること」がモチベーションになっているパターンだ。
このモチベーションは、マズローの欲求5段階説の「自己実現欲求」に根ざしている。自己実現欲求を満たそうとして行動するときのモチベーションが、達成モチベーションである。
親和モチベーション(親和動機)
これは、「人と調和すること」が動機になっているパターンだ。
行動する理由が
- 人と仲良くなりたいから
- 人によく思われたいから
- 一人だけ仲間外れにされたくないから
- みんなと一緒でありたいから
というような感じだ。
このモチベーションは、マズローの欲求5段階説で言うと、「所属と愛の欲求」に根ざしている。
つまり、所属と愛の欲求を満たしたくて行動するときのモチベーションが、親和モチベーションだ。
まとめ
モチベーションとは、「行動する理由」のことだ。
厳密に言うと、やる気とモチベーションは違う。でも、そんな細かい差を意識することはあんまり重要じゃない。
それよりも、モチベーションの分け方を覚えておく方が、はるかに僕たちの人生に役立つ。
分け方は、次の2通りだ。
<1つ目の分け方>
- 外発的モチベーション
自分の外にある行動の理由(例:褒められたい。お金が欲しい。) - 内発的モチベーション
自分の中にある行動の理由(例:達成感を得たい。元気になりたい。)
<2つ目の分け方>
- 達成モチベーション
目標を達成したいという行動の理由 - 親和モチベーション
人と仲良くしたいという行動の理由
ということで、今回は終わり。
コメント歓迎
モチベーションについて理解できただろうか?
今回はモチベーションの意味を中心にお話してきた。ただ、おそらくあなたは勉強熱心なので「どうやったらモチベーションを作っていけるのか?」と、知りたくてうずうずしているかも知れない。
もし、そういう要望があれば、僕に具体的に質問して欲しい。質問は下のコメント欄から自由にできる。
また、別で何か個人的に気になることがあれば、気軽にコメントしてもらえればと思う。できるだけお返事はしたいと思う。
ということで、モチベーションを上手に使って、あなたがますます幸せな人生を生きられますように!