堀口寿人

私は現在、ポジティブ組織カウンセラーという肩書で、「社員さんの幸福度を高めて、生産性向上や離職防止を目指す」支援を色んな企業さんに提供しています。

ですが、昔からこの仕事をやっていたわけではありませんでした。

20代のころ、私は・・

当時私は何の目的もなく上京したばかりでした。特別やりたいことはありませんでしたが、ただ野心だけがありました。

そんな私がやっていた仕事はというと、「芸能プロダクションや水商売のお店に女性を派遣する仕事」でした。

これがまたお金になったんですね。単に相性が良かっただけかもしれません。しかも、派遣した女性たちが働き続ける限りお金が入る仕組みだったので、一時はお金にも時間にも女性にも恵まれました。

同年代の友人からも「お前はいいよね」といつも言われていました。でも、私の中で何か違和感が膨らんでいたんです。

その違和感とは・・

最初のころは、その違和感の正体に気づきませんでした。と言うのも、違和感はそれほど大きくなかったし、仕事にも支障が出るので、無理やり心の奥底に押し込めて、見ないふりをしていたからです。

でも、そんな日も長くは続きません。違和感は日に日に大きくなり、ついには無視できないほどになってしまったのです。

それで私は意を決して、その違和感に直面することにしました。

すると違和感の正体がぼんやり見えてきたのです。

その正体とは・・・

「人の役に立っている感覚がまるでないこと」でした。

違和感がハッキリわかると、私はどうしてもその違和感を払しょくできずに、仕事を廃業する決断をすることになりました。

また0からのスタート

そのとき27歳。また0からのスタートです。こんどこそは、やりがいのある仕事をやろう!そう決めて、色々模索して出した答えが、心理カウンセラーになることでした。

人の悩みを解決できる仕事こそ、自分にとってやりがいがある仕事だと思って。でも、早速壁にぶち当たることになります。

誰にどんなサービスを提供すればいいのか分からなかったのです。

葛藤

あらゆる人を支援したい。でもそれだと”何でも屋”になって商売にならない。そういう葛藤の中で私は苦しみました。

  • あるときは恋愛カウンセラーと言ってみたり
  • あるときは人生カウンセラーと言ってみたり
  • あるときはキャリアカウンセラーと言ってみたり

でも私自身の心が定まってないので相手にされませんでした。

これまで培ってきた自信もズタボロになって、私は何もやる気が起きなくなりました。

うわさ

そんなとき、私の耳にあるうわさが飛び込んできました。そのうわさの出どころは親戚の叔父でした。叔父は、私が小さいころから私のことを実の息子のようにかわいがってくれた人でした。

その叔父が私のことをうわさしていたようで、その内容と言うのが、「あいつは引きこもりになった」というものでした。ただでさえ、自信を失って落ち込んでいた私は、このうわさで打ちのめされました。とてもつらかった。

無の3年

そして、本当に引きこもりみたいな生活になってしまったんです。そんな時期が3年くらい続きました。もちろん、その間私は必至で勉強したり、自分のスキルを磨いていたつもりでした。外部への働きかけもやっていたつもりでした。

でも私の状況は何も変わりませんでした。私の心がグラグラで、ネガティブで、暗く沈んでいたからです。

転機

でもそんな状況にも終わりが来ます。時間がたって、ようやく自分の中でハッキリした答えが見えてきたんです。その答えとは「企業向けの心理支援をしよう」というものでした。

そこから私は変わりました。やる気が満ちて、前向きになって、状況もどんどん変わってきました。そこから大学院に行ったりして、資格を取りました。

さらには、次のような色んな企業さんで支援をさせていただけるようになりました。

小松市役所様 / 加賀市役所様 / JA加賀様 / 丸八製茶場(加賀棒茶)様 / のうか不動産様 / 岩本工業様 / 地藤会計事務所様 / コネック会計ラボ様 / 某介護施設様 / 某市民団体様 / 某民間団体様 / 他多数

さらには、次のような団体でも、色々と講演をさせていただいてきました。

  • ライオンズクラブ
  • ロータリークラブ
  • 倫理法人会
  • 日本キャリア教育学会大会シンポジスト

“あること”に気づいた

私はこの自分の経験を通じて、”あること”に気づきました。

それは、どんなに勉強したりして能力を身に着けても、心が健全でないと、本来の力を発揮できないということです。

そして、今世の中には、そういう人たちがあふれています。

私は思うのです。

  • そういう人たちの心が健全になれば、、
  • もっと心が明るく、前向きで、希望を持って働けるようになれば、、

その人自身だけでなく、企業にとってもどれほどのプラスになるだろうと。

そんな思いで、私は今日も働く人たちの支援をさせてもらっています。

おまけ